流れる雲のように・・・
 
エジプト、トルコ、その他海外、旅の思い出・・・
 



2005年3月18日を表示

ラムセス駅へ

ピラミッドを後にし、エアコン付きのバスに乗り込む。
乗車賃は2LE(36円)
お金を払うと乗車券をもらうのだが、この運転手はくれなかった。
別に降りるときに必要なわけではないので、領収書のようなものなのだ。
きっと俺が払った2LEは、彼の懐に入ったのだろう・・・

日本でいえば長距離観光バスを利用した路線バスであり、出入り口は前に一つだけである。
エジプトではちょっとリッチな路線バスである。
運転手の真後ろの席に座り、
「ラムセス駅に着いたら教えてくれ」と、頼んだ。

ラムセス駅はエジプトのターミナル駅であり、全ての起点がこの駅となっている。
エジプト最南部、アスワン、アブシンベルへ行く為に、前売りで切符を買おうと思ったのだ。
求める切符は、「ワゴン・リー」と呼ばれる、高級寝台車の切符だ。

人もまばらなエアコンバスが動き出した。
ピラミッドが見えなくなるまで、何度も後ろを振り返った。
基本的にバス停はないが、人が多く溜まっている場所がバス停代わりとなる。
運転手に手を挙げ、乗る意思を伝える。
バスは速度を落とし、乗客は飛び乗ってくる。
普通の路線バスと違い、出入り口が一つしかなく狭い為、止まってくれる事もあるから、乗り降りは楽かもしれない。
始発のピラミッド前ではガラガラだった車内だが、徐々に込み始めてきた。
乗ってくる乗客も、小綺麗な女学性やYシャツを着た男性が多かった。
扉の直ぐ近くに俺は座っていたから、乗り込んでくる乗客はほとんどといっていいほど、俺の顔を覗き込んでいく。
路線バスに乗る日本人は珍しいのかもしれない。

渋滞する道路を何十分乗っただろうか、
運転手が「ラムシィ~ス」と、叫んだ。
「シュックラン」(ありがとう)と言って、バスを降りる。
バスはラムセス駅からやや離れた所で、俺を降ろした。
必ずしも駅前ではないというのが、エジプトらしい。

デタラメなエジプトの道路を横切ったりしながら、ラムセス駅にたどり着いた。
一つ困ったことは、ワゴン・リーは、ドルかユーロでないと、チケットを買えないという事だった。知ってはいたのだが、エジプトポンドと日本円で何とかなるだろうと、そう思いチケット売り場へ向かったが、やはり相手にしてもらえなかった。
手持ちの日本円をドルにチェンジするのは、エジプト現地では不可能だった。換えるためには闇両替しかないのだ。
ちょっと駅で困ってしまったのだが、ツーリストポリスが俺に近づいてきた。
身振り手振り、英語エジプト語で事情を説明すると、
「マーレイシュ」(心配ない)と言って、こっちについて来いという。
ポリスについていくとろくでもないという事は、実体験でわかっているのだが、そんな経験も楽しみで、ポリスについていった・・・・・



3月18日(金) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理


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