流れる雲のように・・・
 
エジプト、トルコ、その他海外、旅の思い出・・・
 



EGYPT

長距離列車の旅

列車が動き出すと、拳銃を持ったポリスが列車内を巡回する。二人組みで、あからさまに銃を見せ付けるように、巡回をする。
実はエジプト国内は、自由に旅行を出来ない区域がある。列車での移動も日本政府からは自粛勧告が出ている。国内の長距離移動には、飛行機を使うように注意を促している。途中下車も出来る駅と出来ない駅がある。また、旅行者が乗る列車は決められており、それ以外の列車には乗ることが出来ない。
エジプトでは日本人10人を含む63人がイスラム原理主義によるテロで犠牲になっており、エジプトでは観光地、公共交通機関、街中、ホテルなど、細心の注意を払ってテロを警戒しているのだ。特にこれから向かうエジプト中部地域は特に警戒が厳しく、カイロを離れると600キロ先のルクソール駅まで途中下車はほとんど出来ないといってもいい。途中で降りようと思ってもアナウンスはないし、駅名表示も無い。駅名表示があったとしてもアラビア語表記だけ。自力での途中下車は不可能に近い。

カイローアスワン間なら1等列車10時間の旅で約1500円、飛行機なら1時間ちょっとで17000円。価格差は歴然、当然俺は列車での移動だ。ちなみに高級寝台列車ワゴン・リーなら5500円ほどだ。

武装警官に続いての登場は、車内販売の「シャイ」の登場だ。ボーイらしき人物がシャイを売り歩く。注文するとシャイを置いていく。金額は2LE(36円)、ちょっと高いかな。お金はシャイグラスを回収する時に払う後払いとなっている。1時間か2時間に1回は売り歩いている。アスワンに着くまでの12時間で、5杯以上シャイを飲んだ。

長距離列車での途中駅での下車はほとんどがルクソールとアスワンだ。この駅に到着する時だけは、車掌らしき人物が観光客に声を掛けていく。駅名表示にローマ字表記もある。

本来のアスワン到着時間頃にルクソールに到着したので、ちょっと何駅か迷ったが、アラビア語のルクソールの表記を見つけ、ちょっと安心した。外国での移動は、いつでも降りる駅や場所が近くなるとドキドキするものだ。
「ほんとにここでいいのかなぁ~と。」
どうやら同じ車両に乗っていた日本人は全てアスワンまで行く模様だ。誰も降りなかった。ちょっと安心する。

乗客の乗り降りが多かったルクソールを出発すると、ノロノロと列車は動き出した。
「テロの警戒?」そう思えるほど、ルクソール近辺ではノロノロ運転だった。それとも、線路をロバが横切っていたのかな・・・・・

約2時間遅れで、列車はアスワンに到着。日本人も皆降りる準備をしている。どうやらアスワンで間違いなさそうだ。
駅へ降りると、カイロよりも強い日差しを感じた。
ホームへ降りると俺の名を呼ぶガイドがいた。
ガイドとともに駅を出て、車に乗り込みホテルへ向かう。ここからは全てイングリッシュガイドによるツアーの始まりだ。
集合時間など、大事な要点だけは紙に書いてもらい、英語を聞き流す。
正直、嫌いな英語のやり取りでうっとうしい・・・・・
しかし、後で困るのは俺自身だから、彼の言葉を理解しようと努力はした。

ホテルで荷物を整理した後、集合時間はフロント午後1時。そこだけはしっかりとチェック。
スーツケースを引きながら、部屋へ入ると、今まで見たエジプト人とは明らかに様相がちがう、色の黒いルームメイクの女の子がいた。エジプト人でもアフリカ人でもない、ヌビア人という人種だ。ニコニコしてこちらに語りかける。俺も語り返す。10分以上部屋にいたのではないだろうか。会話の途中で部屋を出て行くそぶりはまるでなかった。
「愛くるしくて、人懐っこいヌビア人」
地球の歩き方にはそう書いてあったが、まるでその通りだった。

「これからアスワン観光なんだ、1時にフロント集合なんだ。」そういうと、女の子はちょっとがっかりしたようだった。女の子がアスワンを案内してもいいよというような、そんな感じだった。好意からの行為なのか、バクシーシ欲しさの行為なのか判断がつかなかったが、あの大きな目、ピアスをあけた鼻と耳。愛くるしく人懐っこいヌビアの女の子は部屋を出て行った。

ツアーをキャンセルすればよかったかな・・・・・



3月10日(木) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

アスワンツアー

アスワンでのツアーは、アスワンダムとイシス神殿へボートでの移動と観光。
初日はそれだけだ。

1902年完成時は世界最大のアスワンダム。
堰き止めている上流部分と、流れ出ていく水量の少なさがアンバランスだ。
ダムから下流部分をみたら、しょぼいダムにしかみえない。

軍事標的の的と成り得るために、アスワンダム、アスワンハイダムは撮影禁止だが、観光客はおとがめがないようだった。

正直見所は何も無かった・・・・・



3月9日(水) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

ボートチャーター、イシス神殿へ

アスワンダムから再びバスに乗り、イシス神殿への船着場へと向かう。
ホテルを出てから同じメンバーでの行動の為、少しずつ親近感が出てくる。

船着場ではイシス神殿への入場料を買わなければならない。ツアー客の中にはどう見ても60代にしか見えないアメリカ人もいたが、彼は国際学生証を持っていた。香港で作ったと言っている。観光地では、学生所があれば半額で入場できる。エジプト、カイロ市内でも、学生証を作らないかと声を掛けられる。
ばれたらどうなるかわからないが、少なくとも団体ツアーで、ガイドが一括してチケットを購入する場合なら、まずおとがめはないだろう。
60代にしか見えないアメリカ人が、個人で窓口購入しようとしたら、疑われるとは思うが・・・・・

同じマイクロバスのツアー客で、神殿へのボートは貸切となった。
カイロ市内のナイル川に比べれば、ここ上流域のナイル川は数段綺麗だと言える。
綺麗というよりは、「まし」といったほうがいいかな。

アスワンはカイロに比べるとかなり暑い。
ボートが動き出すと、ほんの少しだが、ナイルの川面の風が涼を感じさせてくれる。
あっという間に聖なる島といわれる「フィラエ島」に到着。
ナイルに浮かぶ島へ上陸だ。



3月8日(火) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

イシス神殿

フィラエ島到着後、ツアー客とともに、イングリッシュガイドを聞きながら島内観光。
英語の苦手な俺には、これは苦痛だった。
ほとんど聞き流していた。
しばらく歩いた所で自由行動となり、集合場所と時間だけはしっかりと確認し、神殿観光をした。

大ピラミッドで圧倒された後では、正直感動は何も無い。
ただ見て周るだけ。
神殿を見るより、世界各国の観光客を見るほうが楽しかった。

というわけで、アスワンからカイロへ帰るまでの間の詳しい記憶は曖昧になっている。
イングリッシュガイドだし、聞いてないし、自分で調べてないし、非常に曖昧だ。
泊まったホテルの名前も覚えていない。
今になって、ちょっと反省・・・・・

旅の記録は、記憶があるうちに書きとめなければならない。
できればその日のうちに書き留めたほうがいい。
その日に書いた文章と、後に書いた文章では、感動や出来事の表現に大きな開きがある。
今書いている文章もしばらく経ってからの記憶を基にした文章なので、ちょっと感動や、新鮮さに欠けている気がする。

大反省・・・・・



3月7日(月) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

アスワンでの夕食

イシス神殿ツアーが終わり、マイクロバスでホテルへと戻る。
シャワーを浴びた後、ベッドでくつろぎ、そして夜の街へ飛び出す。

「さてと、何を食べようかな・・・」

外へ出る時は、大抵は「地球の歩き方」と「旅の指差し会話帳」を持ち歩く。
手ぶらで歩いた時に限って、道に迷ったり、エジプト語がわからずに困ったりする。
(エジプト出国までこの悪循環のパターンだったかも)
持っている時は、使わずじまいだったりもするのだが、なるべく持ち歩くようにした。

ホテルからアスワン駅の方まで歩いていく。
駅周辺はこじんまりとしていて、歩いていても安心感がある。
ヨーロッパ系観光客団体でにぎわうオープンレストランのふいんきが良かったので、入ろうと思ったが、あまりにも観光客が多すぎたので、その店に入るのはやめた。
何処にしようかと歩いているうちに、結局アスワン駅周辺を一回りしてしまった。
「外国人の多い店はやめて、エジプト人の多い店に入ろう!」
そう決めて、入った店は、アスワン駅前の「ダルウィーシュ」という店だった。
エジプト人が多かったわけではないが、シーシャ(水タバコ)を吸っている人の愛嬌がよかったので入ってしまった。地球の歩き方にも載っている店だった。
鳩料理(ハマーム)のコースを頼んだのだが、売り切れだったので、ケバブの煮込み料理を注文した。12LE(216円)位だったかな。シャイも当然注文した。1LE(18円)か2LE(36円)、忘れてしまった。

夜だったこともあり、蝿は少なかった。
薄っぺらのパン、アエーシにも、あまり蝿はたかっていなかった。スープに、定番のトマトとキュウリのみじん切りの付け合せ。キュウリは嫌いなので、四角く小さいトマトだけ食べた。肉料理も柔らかくてとても美味かった。値段の割には、とてもおいしい店だった。



3月6日(日) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

アスワンの夜

レストラン「ダルウィーシュ」を出て、アスワンの町を散歩する。店先でいい匂いを放ちながら、肉の塊が回転している。「シャワルマ」である。
「食べたくなってきた・・・・・」
店の外に出ているテーブルに座り、注文してしまった。この店も偶然だが、地球の歩き方に載っていた「アビール」という店である。
隣は有名な安宿で「マルワホテル」
テーブルに座っていると、マルワホテルの従業員でもあり客引きでもある2人組に話しかけられる。英語で話しかけられるが、時折日本語も入り混じる。日本人の彼女がいるそうだ。レストランで食事をしている間中ずっと、彼らと話をしていた。日本語のシモネタも、彼らはよく知っている。
「ニッポンジン」「オンナノコ」「スケベ」ひっきりなしに出てきた。
このホテルに泊まった女の子と、結構いい思いをしているのだろう・・・

シャイを注文すると、レストランにはシャイがなかったので、他の店までわざわざ取りにいってくれた。なかなか親切な店だ。隣のマルワホテルとは同じオーナーとか。食事代は4LE(72円)+シャイ代。ここも激安。おもろい客引きと握手をして別れる。

店を出て、今度はナイル川のほうへ歩く。
豪華客船が停泊しており、お洒落な水上レストランもある。川沿いを歩くとインターネットカフェがあった。1時間6LE(108円)だったかな。
中に入ってメールの確認をしようと思ったが、どうやら日本語での表記ができないらしい。
日本語は全て文字化けしていた。
とりあえずローマ字でメールを送信した。
ここで送ったメールは無事送信できたのだろうか・・・

15分もしないうちに店を出たが、1時間分の料金はしっかり取られた。再びナイル川沿いを散歩する。カイロに比べるとのどかで、ホッとする町だ。観光を目的としないのなら、ここで長期滞在しても楽しいかもしれない。町の流れ、親しみやすい人々、人懐っこいヌビア人。

明日早朝、アブシンベル観光後、ここアスワンから豪華客船に乗り、ルクソールへ向けて出発する。



3月5日(土) | トラックバック(1) | コメント(0) | EGYPT | 管理

アブシンベルへ

エジプト観光スポットは数々あれど、古代遺跡となれば「ギザのピラミッド」「ルクソール、カルナック神殿」「アブシンベルの神殿」の3大スポットだろう。

アブシンベルは、エジプト南部アスワンから、さらに南へ280キロ。スーダンとの国境までわずかの距離だ。

この大神殿へのツアーは早朝3時ホテルフロント集合。大型バス、マイクロバスを含めた、大コンボイ軍団での集団移動となる。
(テロ防止のため)
朝食用の乾いたパンを渡され、マイクロバスに乗り込む。各ホテルを周り、ツアー客が乗り込んでくる。その中には、アスワン行きの列車で見かけた日本人がいた。彼に声を掛けると、彼もびっくりしていた。列車の中では誰とも話さなかったので、エジプト到着以来久しぶりの日本語での会話だった。

数十台のバスは、アブシンベル行きの道路ゲート前で待機をする。朝4時、日はまだ暗く真っ暗だ。数十台のバスが数珠繋ぎで、アブシンベルを目指す。時速120キロ以上のスピードだ。徐々に速い車、遅い車に分かれ、大型バスは遙か前方へ、我等がマイクロバスは置き去りにされ、ポツンと単独走行となる。それでも120キロくらいは出ていたのだが、アブシンベルへの道路事情は悪く、時々砂で覆われていることもある。何年か前に数日間連続で日本人旅行客が乗ったバスが事故を起こし死傷者が出ていたが、納得の出来る状態だ。

アブシンベルまで約2時間。
初めのうちは彼と話をしていたが、いつしか車内の全員が眠りに就いていた。
俺と運転手だけが起きていたかも。
砂漠の一本道を、朝日が昇る瞬間を見ながら、ただじっと外の景色を見ていた。

のどかなドライブインの風景
ただ座っているだけの人
そんな中に武装グループが現れたら俺だけは生き残ろうと思っていたかも。(笑)

アブシンベル到着前には皆起きていた。
マイクロバスはアブシンベル到着した。
駐車場から歩き出すと、
アブシンベルの巨大な神殿が見えてきた。



3月4日(金) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

アブシンベル大神殿

世界最大アスワンダム建設によっても、ナイルの氾濫を防ぎきれなかった為、さらに巨大なアスワンハイダム建設によって人工的に出来たナセル湖。
そのほとりにアブシンベル大神殿、小神殿がある。
湖の青さと空の青さ
そして巨大遺跡
なかなかいい感じである。

ピラミッドを見てしまった後では、高さ20mの4体のラムセス2世像を見ても圧倒はされないが、ピラミッドを見る前にアブシンベル神殿を見ていたら、きっと圧倒されていただろう。
しかもダム建設で水没の危機にあったこの神殿を1036個のブロックに切断し、60m上にそっくりそのまま移築したというのだから驚きだ。
3300年前にこれほどのものが作られた当時の技術にも驚きだが、それを切断して移築してしまう現代の技術にも驚きだ。

アブシンベルでは日本人の「善太郎」さんと、行動をともにした。今まではなかなか自分の写った写真というものが撮れなかったが、今回はかなり自分が写っている写真を撮った。
もちろん撮ってあげもした。
ちょっと恥ずかしいポーズも、2人なら撮れてしまう。
写真写りが悪いので(元が悪いって?)あまり自分の写真は載せていないけど、実はたくさん撮っています。



3月3日(木) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

アブシンベル小神殿

アブシンベル神殿は、その外観に偉大さを感じることが出来るが、内部に入ってしまうと、なんてことは無い。
歴史に興味のある人なら、興味は尽きないかもしれないが、エジプトの遺跡の内部は何処を見てもどれを見てもみんな一緒に見えてしまい、ギザのピラミッド周辺で似たようなものをみているし、アスワンでのイシス神殿でも同じようなものを見ているので、あまり感動はなかった。

アブシンベル小神殿も、外観のラムセス2世像4体とネフェルトアリ2体の合計6体の巨像が圧巻なのだが、やはり内部はそれほど見るべきものが無い。
ハトホル神のレリーフは必見との事だが、全然覚えていない。



3月2日(水) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理

アブシンベル大神殿と小神殿

写真を見てもらえればわかるとおもうが、大神殿と小神殿の位置関係です。
左が大神殿、右が小神殿。

神殿の向かいにはナセル湖
神殿の裏側はコンクリートのドームで補強された丸い岩
神殿とナセル湖以外は何も無い。

カイロから片道US210$(23100円)かけて、飛行機でいく価値は無いと思うが、アスワンや周辺地域訪問ついでに行くのなら、価値はあると思う。
ちなみにカイロからアスワンまで1等列車で73LE(1314円)、アスワンからアブシンベルツアー45LE(810円)
電車、バスを使うのならお勧めです。
時間に余裕のある人だけになるけど。



3月1日(火) | トラックバック(0) | コメント(0) | EGYPT | 管理


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